(2020年5月25日)皆様いかがお過ごしでしょうか。新型コロナウイルス感染のために、大変ご苦労されていると思います。仕事や生活、子どもや趣味などたくさんの影響を受けながらご苦労されていると存じます。皆様は大丈夫でしょうか、心配です。どうぞ、心も体もお気をつけください。
 
<如法寺 新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組み>
法事(年忌法要)の場合、事態が収束するまで延期としています。通夜・葬儀の場合、事態が収束するまでは規模の縮小、時間短縮で行います。これは、松山における通夜・葬儀で集団感染があり、1人死亡された事態を受け、檀家の皆様の生命・生活を第1に考えた上での判断です。自分自身、家族、大切な人、社会を守るためにも、ご理解いただくという形で取り組んでいます。
 
※写真は庭の睡蓮です
 
『如法寺だより』より(5月) 
 
 春の光を受け暖かい風を感じる季節になりました。境内の椿やしだれ桜も厳しい冬を越え見事に咲きました。『コロナでどこにも行かれないから、椿を見に来ました』『心が落ち着きました』とたくさんの方が、見に来てくださりました。境内の椿は、何百年という長い月日を過ごして今の美しい花びらとなります。暖かい過ごしやすい日、雨の日、雪の日、風の強い日、厳しい寒さの日、様々なものを経験して『美しい花びら』になります。だからこそ、堂々と素晴らしいのだと思います。
 新型コロナウイルスのことが1日中頭から離れません。『コロナショック』『コロナ疲れ』など様々な関係で生活に影響を受けられている皆様におかれましては、心よりお見舞い申しあげます。さらに偏見や差別が起こらないことを、そして人々に心穏やかな日々が戻りますことをご祈願申しあげます。闇が続くことはありません、必ず光が射します。来年の春は、さらに素晴らしい椿や桜を皆様が気持ちよく見られることを楽しみにしています。
 
お釈迦様の教えの言葉
  
 近くにいる人、遠くで暮らしている人へ、『幸せあれ』と祈る。
 目の前にいる人、目の前にいない人へ、『幸せあれ』と祈る。
 これから生まれようとするものを含めて、
 あらゆる生けとし生けるものへ、『幸せあれ』と祈る。
                                   
和尚のつぶやき
 
 最近の生活は一変し、『家族と会えない』仕事ができない』『学校に行けられない』『『みんなと集まって話ができない』『趣味ができない』『会食やお酒を飲みに行けられない』『スポーツができない』『髪を切りに行けられない』『公民館で集まれない』…とたくさんできなくなりました。これまで当たり前のことが、全てと言ってもいいくらい奪われました。『LINE』『facebook』『Twitter』などのSNS、情報通信機器が普及し、会わなくても人と人と繋がることが多くなり、物事を伝える手段がでました。生活が一変する前は『人に会わなくてもみんなと繋がっている、会わなくてもいい。』という声も多く耳にしていました。
 しかし、どうでしょうか。できないことが多くなった今、『社会の疲れ』『心身の疲れ』『コロナ疲れ』が出てきています。それは、人が人に会わなくなくなり、人の大切さを改めて感じることがあります。情報通信機器は確かに必要で、求められています。しかし、私たちは人と人と会っていたからこそ、笑って、楽しんで、泣いて、悲しんで、悩んで、前を向いて生きていくのだと思います。やはり人は大事です。今は会うことができませんが、電話をしたり手紙を書いたりと近くにいる人、遠くにいる人、全ての生けるものが『幸せあれ』と祈り、心の安心としていきたいものです。
 
瑞龍寺副住職 木之本義道
如法寺補佐
 

愛媛新聞

 

▼如法寺所有の毘沙門天像が、とても貴重なものだという事が判明しました。